2004-01-01から1ヶ月間の記事一覧

「恋愛写真―もうひとつの物語」 市川 拓司

●エピローグを読むまでの感想「みゆき」と「マイ・フェア・レディ」と「アルジャーノンに花束を」を足して三で割ったような、新鮮味に欠ける退屈な恋愛小説だった。(三作品が退屈、と言っているわけでは決してない)。この人の言葉遣いは嫌いじゃなくって、綿…

風邪

この冬四回目の風邪を引きました。(´Д⊂)本当にどうしたんだろう?今年は。例年と違うのは、早産気味の相方をサポートするために家事を一部手伝うようになったことと、仕事で異様に打ち合わせが増えたことくらい。そのどちらも、風邪の原因になるとは思えない…

「殺人の門」 東野 圭吾

出だしのトーンに、「もしや『白夜行』の再来か?」と期待が膨らむ。少年期に計画殺人に傾倒していくところなどはいい感じ。でも、後は「私はバカです」という独白の無限ループ。うんざり。不幸の連続も、昨年の「手紙」と印象がかぶり、これまたうんざり。…

夜空ノムコウ

紅白での印象が良かったので、AIKOの曲を何曲か入手して聞いた。その流れで、川村結花.とのセッション曲「夜空ノムコウ」も入手したのだけれど、これが最高にいい。(*´Д`*)スガシカオ版も川村結花ソロ版も良かったけど、この二人のバージョンが一番いいです…

「四日間の奇蹟」 浅倉 卓弥

奇蹟の四日間が始まる「まで」はとても良かった。指を失ったピアニストと知的障害を負った少女にどのような奇蹟が起こるのか、期待を膨らませましたよ。でも、肝心の奇蹟に今ひとつ面白みに欠けるというか、「あ、これなの?」という感じ。そこからは盛り上…

驚きの芥川賞

祝! 綿矢りさ 「蹴りたい背中」 芥川賞受賞!!今朝の新聞を見て驚きましたよ。 面白い本が多い直木賞に比べ、何冊か受賞作を読んでみてはそのたびに「あ〜つまんね〜」って思っていた芥川賞ですが、初めて「ものすごい」と思える作品が受賞しました。朝日…

「デッドエンドの思い出」 よしもと ばなな

綿矢りさの本を読んだ直後、ということもあるかもしれないけど、何とも薄っぺらい。最後まで読めなかった。ずいぶん前の「月光」という短編に清冽な好印象を覚えて、それ以来何冊か吉本ばななの本を読んできたけど、もう彼女の本はいいや。「きれいな風」と…

「蹴りたい背中」 綿矢 りさ

綿矢りさの文章には、感情が激しく共振する。 飛ばし読みの多くなりがちな僕が、一文一文を愛しむように味わうのは、この人の文章だけだ。 計算されているのかいないのかは分からないけど、圧倒的に峻烈な感性を感じさせる言葉遣いには、心地よい緊張感を強…