2005-01-01から1ヶ月間の記事一覧

「上京ものがたり」 西原理恵子

著者が上京してきてからちょっと売れ始めるまでに感じてきたことを丹念に描いた短編漫画集。各ページを読み終わった後の感じが、「ぼくんち」の読後感にとても近い。笑いを取りに行くタイプの話は全く無いんだけど、サイバラの一ファンとしては著者像をバッ…

「好きか、嫌いか」 松本人志

松尾スズキの本の直後というのが悪かったのかもしれないが、辛くて10ページほどで読むのをやめた。テレビタレントとしては天才だけど、文章となると…。超ベストセラーになったエッセイ本もテレビで良く見ている僕には全然新鮮みや面白みが無かったし。やはり…

「お婆ちゃん!それ偶然だろうけどリーゼントになってるよ!!」 松尾スズキ

連載コラムのまとめ読みというのは辛くなりがちだけど、この人の本はいつも良いテンポで読める。同じ職業の野田秀樹にも感じることだが、言葉に対する感覚がやはり凄いと思う。かつ、読む人を楽しませる方法をよく知っている。この人が脚本を書いたり演出し…

「シャドウ・オブ・ヘゲモン」 オースン・スコット カード

タイトルを見て「これはピーターの大活躍か?」と一瞬胸躍ったが…「シャドウ・オブ」と付いている通り、ビーン中心の話だった。ちょっとがっかりはしたものの、前半でピーターとビーンが出会うまでは良い出来。しかし、後半は今ひとつパッとしなかった。ラス…

「くらやみの速さはどれくらい」 エリザベス・ムーン

「現代版アルジャーノン」という評判にふさわしい一作。長かったが、読んでいてとても楽しかった。自閉症の主人公ルゥが、薬の力を借りなくても徐々に世界を広げていく様子にはとにかくワクワクしたし、ルゥが時々見せる「ノーマルな人たち」に関する考察は…