2006-06-01から1ヶ月間の記事一覧

「ヒストリアン・I」 エリザベス・コストヴァ

吸血鬼伝説に関わりを持った歴史家たちの物語。序盤はずっと重々しく進み、このままだと単調で嫌だなー、読むのやめようかなーと思っていたら、第1部の終わり頃から登場人物にそれぞれパートナーが現れ、ストーリーに華やかさとスピード感が出てきた。第2巻…

「怪盗グリフィン、絶体絶命」 法月綸太郎

中途半端にリアルな世界設定の元に書かれた、ターゲットがよく定まらない感じのジュブナイル。中学の頃ならこれでも楽しめたのだろうが、全く味わいの無い本を読むのは今となっては辛い。

「終末のフール」 伊坂幸太郎

あと3年で小惑星が地球に衝突し、滅亡することになっている世界。そんな状況下で暮らす人々(例によって仙台が舞台)の生活を描いた連作短編集。とりたてて切れ味のある話はないが、「小粒だけどいい話」が半分を占める、読む価値のある本だった。。優柔不断な…

「クライム・マシン」 ジャック・リッチー

うまい短編(含ショートショート)の書き手だと思う。「アメリカの星新一」という称号を贈ってもいいかもしれない。よく取り上げられる「エミリーがいない」も良かったが、より短くてシンプルで、かつ衝撃的なラストが待っている「殺人哲学者」が僕的には一番…