2004-07-01から1ヶ月間の記事一覧

「アホでマヌケな米国(アメリカ)ハイテク企業」 メリル・R.チャップマン

面白い本だった。僕がパソコンに触り始めた頃から20年間のアメリカPC業界の事情があれこれ綴られていて、懐かしさを覚えながら楽しむことができた。この本で取り上げられている過ちは、ビジネス必須本の類を全く読まない僕にはとても興味深く映った。ただ、…

「不運な女神」 唯川恵

この人の作品は、直木賞受賞作がとても面白かったのでそれ以降たまに読んでいるんだけど、受賞作以外は「まぁまぁ」といった感じが強い。この本についても概ね同じ感想だけど、この本を読みながら「短編の作家っていうのも凄いなぁ」と妙なところに感心して…

「なぜ安アパートに住んでポルシェに乗るのか」 辰巳 渚

ここまで読む気を無くさせる本も珍しい。散りばめられている英単語には何の意味があるのか?日本語でニュアンスが出にくいところを英語を使う、というのなら分かる。この人はちゃんと日本語の文章として完結している文の中に、わざわざ特定の単語の英訳を埋…

「年収300万円時代を生き抜く経済学」 森永 卓郎

小泉首相の政策を陰謀と解釈しているところはちょっとトンデモな臭いがするけれど、そこら辺もちゃんと分かっていて「数字やデータから見るとこういう解釈も可能だよ」と遊んでいるような感じもする。これからはほとんどの人が年収が増えないどころか減って…

「オーデュボンの祈り」 伊坂 幸太郎

「重力ピエロ」や「アヒルと鴨のコインロッカー」ほど洗練されてはいないけれど、この人の力を感じさせる作品。荒削りで多少つっかかりそうになるところはあるものの、力量でどんどん読ませる。そしてたくさんの伏線を生かした美しいエンディング。デビュー…