2004-08-01から1ヶ月間の記事一覧

「不美人論」 藤野美奈子 & 西研

ブスの心理、あるいはブスを取り巻く環境について、ブスだと自称する藤野さんが卑下することなく、徹底的に核心に迫ろうとする対談。ものすごく面白かった。ブスに関してここまで真摯に取り組んだ文献を見たことがない。画期的な本ではないだろうか?藤野さ…

「オンナノコのおたしなみ」 大田垣 晴子

いつもの大田垣節で読ませてくれるイラストエッセイ。この人にしか出せない味がいい。 最近のこの人の本は、自分の価値観がかなり前面に出てきているように思う。これはこれで良いのだけれど、僕的には、「サンサル」の頃の「対象から一歩引いたところからの…

「臨場」 横山秀夫

面白かった。素晴らしい。横山節を堪能できた。「影踏み」でこの人に感じた不安を払拭してくれる一冊だった。 これまでの横山ヒーローと違い、徹底して他者の視点から一人のヒーローを描いているところが良い感じ。そういう視点からでも、十分に「熱い男」は…

「幻夜」 東野圭吾

待っていた「白夜行」の続編。共犯者自身もまた踊らされる側になっているため、多少味わいに変化はあるものの、基本線は白夜行と同じ。そのため、新鮮味には欠ける。でも、白夜行の衝撃を懐かしく思い出しながらグイグイと楽しく読めた。 悪く言うと「二番煎…

「トンデモ本の世界S」「トンデモ本の世界T」 と学会

この本を読んで感じたことは、やっぱり唐沢俊一の文章は面白いということ。また、植木不等式氏の文章も、今まで気づかなかったけれど実は僕の好みにとても合う、ということ。そして、山本弘の文章に余裕のなさが感じられてちょっと寂しい、ということ。 それ…