2006-11-01から1ヶ月間の記事一覧

「風の墓碑銘」 乃南アサ

音道貴子シリーズの最新作。このシリーズは鉄板で面白く、宮部みゆきの作品のように安心して読める。今回は滝沢刑事とのゴールデンコンビが復活。とにかく楽しませてくれる。二人がとうとう最後まで馴れ合わず、時に仏頂面を付き合わせながらも、相手の実力…

「削除ボーイズ0326」 方波見大志

中学生のようなものの考え方をする小学生達が、指定した時刻から3分26秒の間に起こった出来事を削除できる、というアイテムを入手したことから始まるお話。かなり単純化された世界だが、中心に位置する事件を中心に楽しい小学校生活が描かれていて、学園もの…

プレミア第11週 アーセナル vs リバプール

リバプールの不調に助けられた感もあるが、目下の順位的なライバル相手に貴重な勝利を上げた。綺麗に崩したチャンスは少なかったかもしれないけど、ここしばらく「何度も決定的に崩しているのに得点できない」という試合が続いていたので、まぁこういう試合…

「リレキショ」 中村航

「姉さん」と彼女に拾われてきた男(18歳ぐらいだっけ?)と、深夜型の浪人少女ウルシバラを巡る、ちょっと不思議だけど素敵な展開を見せる物語。とにかく主人公の男について、なぜ「姉さん」に拾われるような羽目になったのか、それまでどういう生活を送って…

プレミア第10週 ウエストハムvsアーセナル

PKを取ってもらえなかったのはちょっと残念だけど、それ以前に全体的にパフォーマンスがひどく悪かった。特にアンリの調子の悪さが目立つ。ウエストハムの選手の気力が充実していたし、悲しいけれど負けても仕方のない流れだったと思う。我慢の日々がやって…

CL ミラン vs アンデルレヒト

カカがハットトリックを決めたところで安心して観戦を中断していたのだが、やっと今日見終えた。まずは快勝できてよかった。疲労の蓄積が心配なカカが、その問題は本質的に解決していないとはいえ、随所でいいプレーを見せてくれているのが嬉しい。また、ジ…

「フェルマーの最終定理」 サイモン・シン

93年ぐらいに誰かがフェルマーの予想を証明したことは何となく知っていたが、2年くらい前に藤原正彦の『天才の栄光と挫折―数学者列伝』を読んで、それを成し遂げたのがアンドリュー・ワイルズという数学者であることを知った。藤原正彦がワイルズの業績を紹…

CL アーセナル vs CSKAモスクワ

勝ち点3が欲しかったところだが、ホームで痛いスコアレスドロー。決定的なチャンスをあれだけ作っても決められなかったのだから、引き分けでも仕方ない。相手の守備が堅いにもかかわらず、何度も完全に崩しきっていたので、調子は悪くないのだが…。今アーセ…

「名もなき毒」 宮部みゆき

さすがに宮部みゆき。「誰か」に続くシリーズ二作目だが、一作目よりもずっと面白かった。シックハウス、土壌汚染といった分かりやすい毒を伏線として使いつつ、そうした毒と絡めながら「誰もが心の中に持っている、名前の付けようのない毒」を主題としてし…