2004-02-01から1ヶ月間の記事一覧

「アヒルと鴨のコインロッカー」 伊坂 幸太郎

この人のポップな文体は、読んでいて楽しくなる。特に語り手たちが自分の心情を何かになぞらえる表現が、自然に力が抜けていて、でもちょっと普通は思いつかない、笑いたくなるような表現なのだ。素晴らしい才能だと思う。心地よく浸っていたい文章だ。唯一…

「神は沈黙せず」 山本 弘

●まず、残念だったところから。この人のことは、「トンデモ本の世界」から高く評価してきた。いわゆる「トンデモ本」を、ただ論理的・科学的な観点から批判してこきおろすだけなら、誰でもできると言っていい作業だ。しかしこの人の凄いところは、絶妙な「つ…

「白夜行」続編キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!!??

1月に、東野圭吾の「幻夜」という本が出ていたようです。 紀伊国屋の紹介によると…「あの女のすべてを知りたい。 過去も目的も、真実の顔も―。 名作「白夜行」から4年半。 あの衝撃が、今ここに蘇る。 長編エンタテインメント。」だそうな。来たか?来まし…

「クライマーズ・ハイ」 横山 秀夫

見事。この人は長編も書けるのだ、と思うと嬉しくなる。短編の名手であることは疑いようがないけれど、長編の体裁をとっている「半落ち」にしても、僕的には連作短編だと捉えているし、この人が長編を書くとどうなるんだろう?とは思っていた。それがこの出…