2004-10-01から1ヶ月間の記事一覧

「二次元美少女論―オタクの女神創造史」 吉田正高

美少女「論」というタイトルの割には、ほとんど論じている部分がない。そして僅かに論じている部分がちっとも面白くない。学者としては何とか成り立つのかもしれないが、物書きとしてはいかがなものか。

「幽霊人命救助隊」 高野和明

タイトルと本の紹介記事からは、もっとおちゃらけた内容を想像していた。確かにコメディタッチな部分もあるのだが、著者が自殺というものに対して真摯に調査し考察した結果を本にした、という印象が僕には強く残った。人を自殺から救おうとする動機が「浮か…

「アホでマヌケなプログラミング」 Lepton

タイトルから想像されるようなプログラミング技術の話ではなく、プログラマーの生態や悲哀を中心にしたエッセイ本。著者のホームページの日記を元に作られた本らしい。著者のプログラマー兼講師としてのセンスの真っ当さ、そして物書きとしてのセンスの良さ…

「砂浜」 佐藤雅彦

だんご三兄弟や湖池屋の数々のCM、バザールでござーるなどをプロデュースした人が、どんな本を書くのかと楽しみにしていたが…少年時代への憧憬に満ちた、とても清々しい本だった。子供の気持ち・感性・視点などを上手に忘れないまま大人になれたんだろうか、…

「社長をだせ!実録クレームとの死闘」 川田茂雄

気の重くなるような話が並ぶ本かと思ったら、面白いのなんの。実例をベースに、クレーム処理で無敗の筆者が誠実に立ち向かう様子が具体的に描かれていて、しかも最後には必ず丸く収めてしまうのだから、実に痛快な読み物になっていた。ベストセラーになるわ…