「世にも美しい数学入門」 藤原正彦・小川洋子

天才の栄光と挫折」と「博士の愛した数式」のどちらもまだ記憶に新しいので、その二つのエッセンスを元にした対談集であるこの本は、特に新しいものはなかった。数学と日本人と文学をそれぞれ賛美するのはいいんだけれど、それだけに終始している感があって、ちょっと物足りない気がする。この本のタイトルに期待して買った人は、かなり失望させられたんじゃないだろうか。